【2024年11月14日更新】
中小企業診断士に興味を持ちました!具体的に中小企業診断士になるためのステップを教えてください。
中小企業診断士はビジネスの現場で広く活用できる資格であることから、人気が出てきています。また働き方改革やコロナウィルスの影響などで、スキルアップにより自身の価値向上を図ろうとする方が今後も増えてくると思います。
本記事では、中小企業診断士の資格に興味を持った方、また来年度挑戦をしようとする方に、中小企業診断士資格取得(診断士登録)までの道のりをご紹介します。
それでは、どうぞ!
中小企業診断士資格取得までの道のり(全体概要)
まずは、中小企業診断士資格取得までの道のりを簡単ですがフローにまとめました。
中小企業診断士試験の入り口は1次試験ですが、そこから大きく2つのルートに分岐していくことになります。
通常ルートは1次試験⇒2次試験筆記&口述⇒実務補習・従事という流れで中小企業診断士として登録するルートです。
もう1つのルートが1次試験⇒養成課程という流れで中小企業診断士に登録するルートです。詳細は次の章で紹介しますが、こちらは養成課程機関として認められた大学等に1~2年間通い、中小企業診断士に登録する方法です。
中小企業診断士試験の中で最難関と言われるのが2次試験筆記であるため、学費&時間はかかりますが養成課程ルートで中小企業診断士登録をする方もいらっしゃいます。
中小企業診断士資格取得までの道のり(詳細)
中小企業診断士1次試験
中小企業診断士になるための最初の関門が、中小企業診断士1次試験です。どちらのルートでも必ず突破する必要があります。
中小企業診断士1次試験は中小企業診断士としての基礎知識を確認する試験で、マークシート形式で7科目あります。通常8月初旬の土日2日間で開催されます。
【1日目】
・経済学・経済政策(午前:60分)
・財務・会計(午前:60分)
・企業経営理論(午後:90分)
・運営管理(午後:90分)
【2日目】
・経営法務(午前:60分)
・経営情報システム(午前:60分)
・中小企業経営・中小企業政策(午後:90分)
一定の条件を満たせば科目免除もできます。また、たとえ不合格であっても、科目単体の得点が60点以上であれば、翌年・翌々年の2年間その科目の試験を免除する事ができます。
合格水準は概ね20%前後です。幅広い知識を身につけることができるため楽しい反面、苦手な科目は苦痛だったり、モチベーションを保ちながら勉強し続けることが難しい試験でしょうか。
また2021年(令和3年)の4月20日に中小企業庁から新たに中小企業診断士1次試験合格者に対する名称が定められました!
・第一次試験全科目合格者 :〇〇年度中小企業診断修得者
・第一次試験一部科目合格者:〇〇年度中小企業支援科目合格者(科目名)
上が全7科目を合格した方に、下は各科目合格した方が名乗ることが出来ます。履歴書や自分自身の知識状況を対外的に示すのに役立ちそうですね。(てっきり技術士と同じような形で中小企業診断士補とかになるのかと思ってました。。。)
中小企業診断士1次試験について一歩踏み込んだ説明や難易度については、以下の記事でご確認いただけると幸いです。
【中小企業診断士1次試験関連のまとめ記事】
中小企業診断士2次試験:筆記
続いてが通常ルートの場合に挑戦する中小企業診断士2次試験の筆記についてです。中小企業診断士試験の中でも屈指の難易度を誇り、数多の受験生を返り討ちにしてきた試験です。
中小企業診断士2次試験は応用力と診断・助言に関する能力が問われる試験で、筆記形式で4科目あります。通常は10月下旬の日曜日に開催されます。
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ(組織・人事)
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱ(マーケティング・流通)
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲ(生産・技術)
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ(財務・会計)
中小企業診断士1次試験とは異なり科目免除はできず、試験を受ける方は必ず4科目受けなければいけません。
中小企業診断士2次試験は2回まで挑戦できます(1次試験の免除が翌年までのため)。2回以内にクリアできなければ、1次試験からやり直しです。そのため1度クリアできなかったときに養成課程ルートに行く方もいらっしゃいます。
合格率だけでいけば20%前後ではありますが、模範解答が開示されていないブラックボックス試験のため、もやもやする部分が大きいです。
ただ攻略法がないわけではないため、うまく立ち回れば中小企業診断士1次試験合格後、2次試験を突破することも可能です。本ブログでも勉強方法などを公開しておりますので、参考にして頂ければ幸いです。
中小企業診断士1次試験同様、2次試験筆記の詳細や難しいと言われる理由は以下の記事でご確認いただければと思います。
【中小企業診断士2次試験関連のまとめ記事】
中小企業診断士2次試験:口述
中小企業診断士2次試験の筆記を突破すると続いて挑む試験が、中小企業診断士2次試験の口述です。
中小企業診断士2次試験の筆記試験を突破した方のみがたどり着ける最終試験です。面接形式の試験で、筆記試験で扱われた事例の質問がなされます。
「試験会場にたどり着いて、しゃべれば合格」とも言われている試験で、油断さえしなければほぼ全員が合格できる試験です。ここまで来てしまえば正直もう試験合格です。
口述試験についても別記事でまとめておりますので、ご興味ある方はご確認ください。
実務補習・実務従事
中小企業診断士になるためには試験を突破するだけではなく、実務補習・実務従事を経た上で登録する必要があります。
この実務補習・実務従事とは言ってみれば中小企業診断士としての実地訓練といった位置づけのものです。実際にチームを組んで中小企業に対して経営診断を行います。経営課題や提言を報告書にまとめ、社長に報告するといった一連の流れを実施します。
試験合格後3年以内に15日間実施しなければいけない制限はありますが、これをクリアすれば晴れて中小企業診断士に登録できます。
まだまだ先の話にはなりますが、こんな感じのことをするんだなといったイメージをつかみたい方は、以下の記事をご覧ください。
【中小企業診断士実務補習・実務従事のまとめ記事】
中小企業診断士養成課程
中小企業診断士養成課程とは、中小企業診断士1次試験を突破した方が、中小企業基盤整備機構または登録養成機関が実施する中小企業診断士養成課程を終了することで、中小企業診断士に登録可能となる制度です。
6ヶ月から2年かけて中小企業診断士としての知識と経験を学ぶことができます。大学のビジネススクールが開講しているところも多くMBAなども同時に取得できる所もあります。
当然ながら学費がものすごくかかりますが、どうしても中小企業診断士の資格が欲しい方、会社員の方で補助が出る方などは、最大関門の2次試験を回避することもできますので検討してみてください。
【ご参考:中小企業基盤整備機構 中小企業診断士養成課程】
番外編:中小企業診断士登録までの試験勉強時間・費用
最後におまけとして、中小企業診断士試験合格までの試験勉強時間をまとめた記事と登録までの費用をまとめた記事をご紹介します。挑戦をご検討の方は合わせてお読みいただけると幸いです!
まとめ
本記事では中小企業診断士資格取得(診断士登録)までの道のりをご紹介しました。
中小企業診断士取得は簡単かと言われれば、Noと答えます。いくつかの関門があり、ルートによっては何年もかかる場合もあります。私自身も運に助けられ1年という期間で取得できたものの、勉強時間は1000時間以上を軽く超えています。
それでも中小企業診断士の勉強過程、そして取得後に大きく得るものがありました。色々難しい時代に突入しておりますが、自分自身のスキルアップのために挑戦してみてはいかがでしょうか!
関連記事では、中小企業診断士を取ることのメリットについてまとめた記事をご紹介していますので、合わせてご覧いただければ幸いです。
それでは、また!
【関連記事】
おまけ(学習記録)
記事のおまけとして、記事投稿日の当時の学習記録を記していきます。
受験生の道しるべになれば幸いです。
・日時 :2015年4月30日(木) 勉強開始から「144日目」
・勉強時間:2.0H
・トータル:637.5H
・勉強内容:財務・会計復習
中小企業診断士1次試験、2次試験、実務補習関連の記事はこちら!
>>中小企業診断士 『1次試験』関連情報
>>中小企業診断士 『2次試験』関連情報
>>中小企業診断士 『実務補習・実務従事』関連情報
中小企業診断士登録後の活動はこちら!
>>中小企業診断士登録後の活動情報(資格更新・支援活動)
勉強の息抜きにはこちらを^^
>>中小企業診断士試験の息抜きに! 雑記まとめページ
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