中小企業診断士は意味ない?反論のために5つのメリットを紹介

中小企業診断士は意味ない?反論のために5つのメリットを紹介 全般情報
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【2024年2月28日更新】

中小企業診断士って取得してもあまり意味ないよね。独立している人も少ないし。勉強するだけ無駄なんじゃないの?

こんなことを周囲から言われたり、そんな記事を見たという経験はないでしょうか。

中小企業診断士試験勉強のため、毎日プライベートの時間を削って何時間も勉強しているのに「ふざけるな!」という気持ちになりますよね。

本記事ではそんな「意味ない」、「無駄」と言っている方々への反論として、中小企業診断士を取得することのメリットを5つご紹介します。中小企業診断士取得を迷っている方や、今勉強の真っ最中の方の後押しになれば幸いです。

それでは、どうぞ!

中小企業診断士は意味がない・無駄と言われる理由

中小企業診断士は意味がない・無駄と言われる理由

中小企業診断士なんて意味ないとか、勉強するだけ無駄などと言われることがあります。その原因として、私は3つほど理由があると考えています。

1.独占業務がない
2.「プロ」でなくても経営コンサルタントは名乗れる
3.周囲の中小企業診断士はそこまで活躍しているように見えない

1.独占業務がない

中小企業診断士意味ない説の話題になると一番に出てくる理由がこちらではないでしょうか。

例えば、公認会計士や弁理士、行政書士、社会保険労務士などは業務独占資格といい、資格保有者しかその業務を行えないと法令等で定められています。つまり資格を持っているだけで仕事を独占的に実施でき、開業や独立もできてしまう資格です。

一方、中小企業診断士は同じ「士業」ではあるものの、この独占業務がありません。このせいで中小企業診断士は資格を取っても意味がない=仕事がないとイメージされているのではないでしょうか。

2.「プロ」でなくても経営コンサルタントは名乗れる

中小企業診断士は中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家、つまりプロの経営コンサルタントとして唯一認めれた資格です(法令で定められています)。

しかしながら、経営コンサルタントを名乗るのに中小企業診断士である必要はありません。つまりプロの経営コンサルタントではあるものの、世の中の経営コンサルタントとの競合してしまいます。

そのことから意味がない、無駄だと言われることが多いのではないかと考えます。

3.周囲の中小企業診断士はそこまで活躍しているように見えない

これは少し私見が強い理由となります。

中小企業診断士は経済産業省のデータによると2023年3月時点で約27000人が登録されています。その中小企業診断士中で独立せず企業内にいる診断士は約半数を占めています。(データで見る中小企業診断士2016年版より

比較的大きな企業だと、中小企業診断士を持っている方が企業内に複数人いるケースもあります。

すべての企業内診断士(私も含めてですが^^;)が積極的に社外活動や副業など派手に?行動しているわけではないため、周囲からは「中小企業診断士持ってるけど、あまり今までと変わってないな」との印象を抱く人もいるのではないかと思います。

このような理由で中小企業診断士は意味ないというレッテルを貼られている可能性があります。

でもご安心ください! この後、これらレッテルを覆す5つメリットをご紹介していきます。

中小企業診断士取得の5つのメリット

中小企業診断士取得の5つのメリット

メリット1:会社内での待遇改善

昇給・昇格のチャンス

中小企業診断士は登録する過程で経営全般の知識やそれを活かす論理的思考力を試験を通じて身につけているはずです。これはどの企業でも求められる知識・スキルで有り、特に経営層や管理職、職場のリーダーにも強く求められます。

中小企業診断士の獲得が自身の評価アップにつながり、昇給・昇格に結びつきます。企業によっては手当や褒賞金などがある場合もあり、年収アップにもつながります。

仕事内容の広がり

中小企業診断士試験は幅広い職種分野をカバーしています。経営計画、人事、経理、マーケティング、情報システム、法務、品質管理、生産管理・・・など様々です。

知識を身につける過程で自ずと対応可能な仕事内容が広がり、任させる仕事も増えてきます。私自身も品質保証→ビジネスプロセス支援と、より経営視点が求められる仕事を任せられるようになりました。

社内で優位に行動できるようになる

私の知り合いの話にはなりますが、部署異動を人事に願い出て、人事部門から経営計画部門に異動した方もいます。その際には「もし異動できなかったら転職も考えている」ということをほのめかしたそうです。転職に有利というメリット(次で紹介)もあるからこそできることですね!

そんな私も当時の部署の本部長からしきりに「転職しちゃうの?」と言われた覚えがあります(笑) また、こんな仕事がしたいからとチーム異動なんかも要求し、通してきました。

こんな感じで社内で優位に行動できるようになり、ストレスも低下します。

また昨今、話題となっているのが「終身雇用の崩壊」「年功序列の崩壊」「早期退職者募集という名のリストラ」ですよね。

再来した大リストラ時代と「雇用流動化」礼賛の幻想

リンク:日経ビジネス

2019年の「黒字リストラ」対象者が前年度の3倍に。「明日は我が身」「そんな企業で頑張って働けない」と批判的な声多数

リンク:ねとらぼ調査隊

もう、明日は我が身の時代に突入しています。そんな中で中小企業診断士を取得していれば、資格を活かし今後増えるであろう「職務主義的人事制度(欧米型)」「ジョブ型」にも備えられますし、リストラの対象から外れることも可能になります。
※私の勤める企業でも大規模な早期対象、ジョブ制度への移行(完全ではないですが)が実施され、いよいよといった感じです。

そもそも良い機会だとメリット2や5で述べる転職や独立・セミリタイアなどに踏み切っても良いと思いますよ。

このように会社への依存度を下げる意味でも中小企業診断士の資格は非常に役に立ちます。

メリット2:転職に有利

様々な業種への転職が可能

メリット1の社内での優位性でも記載しましたが、中小企業診断士は非常に幅広い職種をカバーしています。つまり転職の際の選択肢も非常に広がります。業種によっては年収アップも可能でしょう。

基本的に転職となると年齢が高くなるにつれて、自身の経験した職種への転職に限定されてしまいます。いわゆる即戦力求むというやつですね。それが中小企業診断士を取得していれば経験のない職種への転職も交渉次第では可能になります。

転職エージェントからの紹介案件の質が向上する

転職を行う際にお世話になるのが転職エージェントです。今の時代、エージェントを利用せず自分の思い描く転職は難しいと言えるでしょう。

そんな転職エージェントは中小企業診断士を含めて様々な資格の情報をお持ちです。中小企業診断士のバリューもご存じですので、有資格者にとって有利な企業やレベルの高い案件を紹介してくれます。

また中小企業診断士の幅広い知識と、これまでの自分のキャリアのシナジーも親身になって検討してくださり、それを踏まえた上で案件を紹介してくれるため、ミスマッチが起きにくいと思います。

私自身、転職はしていないのですが、転職エージェントに相談をしていたりします。今転職を考えてなくても親身になって話を伺ってくれますので、登録してキャリアを相談してみるものおすすめです。

募集案件の年収はどれくらい変わるのか? ミイダスで大実験

自身の現在の市場価値を計れる転職アプリの「ミイダス」を用いて、中小企業診断士を持っているか、持っていないかで、募集案件の平均年収額がいくら変化するのか実験してみました。

以下が実験結果です。

Before

中小企業診断士ミイダス判定結果before

After

中小企業診断士ミイダス判定結果after

あれ、変わってないですね・・・。中小企業診断士は意味ない?と思いましたが、このあと「公認会計士」「弁護士」「弁理士」など難関資格をどんどん入れ込んで行きましたが、ほぼ変化なしでした。自分の経歴を入れた場合はあまり変化無いみたいですね。。。

この後、年齢や職業など色々いじってみましたが、大して変化はなかったです。良い実験だと思いましたが失敗ですね^^;

実験失敗のため、2人分ではありますが私の友人(診断士)の転職例をご紹介します。

・Aさん(29歳):メーカーからコンサルファームで年収+120万円

・Bさん(34歳):地方銀行からメーカーで年収+10万円

中小企業診断士だけの成果ではないと思いますが、一応二人とも年収はアップ(Bさんはかろうじてですが)していますね。

メリット3:将来性がある

2013年ではありますが、オックスフォード大学のカールフレイ氏らが発表した論文でコンピューター・AIによる技術革新にり10年後に無くなる職業の予測が発表されました。現在でもAIやRPA等によって単純作業などがなくなってしまうという話題を耳にし、自分の職業は大丈夫なのかと心配を抱える人も多いかと思います。

またウィズコロナ、ニューノーマルなど働き方や仕事のプロセスそのものが見直される時代に突入しています。

では中小企業診断士はどうか。

以下に、ユーキャンさんが2018年に実施したアンケート結果と専門家の分析が掲載されています。

10年後 AI・ロボットに奪われない資格(ビジネスパーソンの意識調査)

この記事によると中小企業診断士は「奪われない資格」として掲載されています。

企業に対しカウンセリングを行い、最善の解決策を提案することが中小企業診断士の主な仕事。それぞれの企業に応じた解決策はAIの計算や分析だけでは正解を出すことが難しく、複雑な判断は今後も人間が担うと考えられます。

引用元:ユーキャン 10年後 AI・ロボットに奪われない資格(ビジネスパーソンの意識調査)より

ある意味、中小企業の状況は千差万別であり、その支援策は究極の個別最適とも言えます。このような分野にはAI・ロボットではなくやはり人間の方が優れているのではないかと思います。100年後はどうなるかわかりませんが、我々が生きている時代では、中小企業診断士は生き残っていける資格だと思います

安心して勉強を継続できますね!

メリット4:人とのつながりが広がる・人脈が広がる

中小企業診断士になると人脈が一気に広がります。

  • 中小企業診断士試験 同期合格の仲間
  • 実務補習で同じチームになったメンバー
  • 中小企業診断協会、研究会のメンバー
  • 診断士勉強支援の仲間および未来の診断士候補生
  • 診断先の企業、地域の方々            等々

いかがでしょうか、主なものだけでも一気に人脈が広がります。

ぼっちだった自分でさえ様々な方とつながることができました。私自身特に人脈が広がったのは、診断士勉強支援の活動として参加した「タキプロ」、中小企業診断士として活動した「気仙沼バル」です。

タキプロは中小企業診断士を志す方ならご存じかと思います。各種セミナーやブログなどでメッセージを更新して受験生をサポートしています。自分自身も7期として1年間活動していました。

中小企業診断士に合格した方で興味のある方はぜひタキプロに参加し、未来の診断士仲間のサポートをお願いします!

もう一つの活動が「気仙沼バル」です。東日本大震災の復興支援を目的に活動を開始しましたが、今では夏のイベントとしてすっかり定着しています。

こちらも活動紹介をまとめた記事がありますので覗いてみてくださいね!

このような形で、中小企業診断士の先輩・後輩・同期・未来の仲間、そして診断先や地域の方々と一気に人脈を広げることができます。一企業で働いたことしかなかったという方には、すごい刺激がありますよ!

メリット5:独立・セミリタイアへの道が見える

中小企業診断士取得の最後のメリットが独立、セミリタイアへの道が開けることです。

まず独立についてですが、企業に勤めていた人が急に独立することは正直難しいです。

しかし、4つ目のメリットで紹介した人のつながりを通じて、徐々に「自分」というブランドを認知していただき、クライアントから信頼を経て、顧客を獲得することができれば独立も夢ではありません。

また独立までは行かなくとも、セミリタイアを目指すこともできます。副業としてコンサルしながら、本業を徐々にセーブしていき、いつかは本業と副業の主従関係逆転!っといった感じが理想ですね。自分もそれを目指して頑張っています。

ちなみにですが、デメリットのところで独占業務がないと説明しましたが、「助成金申請」には中小企業診断士のチェックが必要となっているなど、実質的な独占業務もあるため、独立やセミリタイア、副業の助けになりますね!

現在はコロナ環境と言うこともあり、非常に補助金相談が多いです。お客様の補助金の支援依頼をさばききれずに、中小企業診断士仲間であったり、これまで企業内診断士などの経験のない方もサポートとして声をかけるなどの事例が増えてきています。逆にしばらくすると補助金バブルも終わるかも知れませんが、この期をチャンスと取るか、取らないかは自分自身次第と行ったところでしょうか。

番外編ですが中小企業診断士知識を活用した株式投資によって不労所得を得ることでも、独立、セミリタイアにつなげる事ができますね。(優良企業でも株価が連動しないことが常ですがw)

まとめ

本記事では中小企業診断士が意味ない・無駄と言われてしまう理由と、それに対する反論を5つほど書いてきました。

中小企業診断士は無駄ではありませんし、勉強をしていく過程でも得られるものが非常に多い資格です。「意味ない」「無駄」などといって言い訳しているような人は無視して勉強に励んでくださいね!

そして押し寄せる変化の時代に対し、悠々と乗り切って高みの見物としゃれ込みましょうね!

それでは、また!

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おまけ(学習記録)

記事のおまけとして、記事投稿日の当時の学習記録を記していきます。
受験生の道しるべになれば幸いです。

・日時  :2015年1月22日(木)  勉強開始から「46日目」
・勉強時間:2.5H
・トータル:206.5H
・勉強内容:運営管理、店舗管理3章読込+学習マップ(生産3章)作成

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