【2024年11月13日更新】
中小企業診断士はキャリアアップや転職に有利な資格と聞きますが、そもそもどんな資格なのですか?
少し古いデータですが中小企業診断士は2016年1月に実施された日本経済新聞の「ビジネスパーソンが新たに取得したい資格」として1位を獲得しました。
キャリアアップや就職・転職に有利などといった情報や、それだけでは食べていけない・独立には相当努力が必要など、中小企業診断士資格のメリットやデメリットはよく目にする方も多いと思われます。
ただその前に、そもそも中小企業診断士って何をしているの?ということを知っていただきたいと思い、本記事にまとめました。中小企業診断士に興味がある方、これからチャレンジする方、勉強中の方にも参考にしていただければ幸いです!
それでは、どうぞ!
中小企業診断士とは?
中小企業診断士とは「中小企業支援法」第11条に基づいて経済産業大臣が登録する資格です。
>>ご参考:中小企業支援法 第11条
それだけ言われても何?という話ですので、中小企業診断士の業務と役割を確認してみましょう。
診断士は、企業の成長戦略策定やその実行のためのアドバイスが主な業務ですが、中小企業と行政・金融機関等を繋ぐパイプ役、また専門的知識を活用しての中小企業施策の適切な活用支援等幅広い活動が求められています。
(1)診断士の業務
診断士の業務は、支援法では中小企業者がその経営資源に関し適切な経営の診断及び経営に関する助言とされています。現状分析を踏まえた企業の成長戦略のアドバイスが主な業務ですが、その知識と能力を活かして幅広く活躍しています。(2)診断士の役割
診断士は企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスします。また、策定した成長戦略を実行するに当たって具体的な経営計画を立て、その実績やその後の経営環境の変化を踏まえた支援も行います。このため、診断士は、専門的知識の活用とともに、企業と行政、企業と金融機関等のパイプ役、中小企業施策の適切な活用支援まで、幅広い活動に対応できる知識や能力が求められています。
中小企業庁 中小企業診断士とは(2024/11/13時点)
上記は中小企業庁の中小企業診断士の説明ページの内容です。
企業の成長戦略策定という一般的にイメージできるコンサルティング業務だけでなく、行政や金融機関とのパイプ役や中小企業施策の活用支援なども担うのが特徴です。
中小企業の成長を支えるパートナー・伴走者としての活躍が期待されています!
中小企業診断士の活動・仕事内容
ではもう少し具体的に中小企業診断士の仕事内容を見ていきたいと思います。
1.新事業・商品開発の支援
中小企業が新たなる事業・商品開発を行う上で、現在持っている企業の強みを活かした提案やマーケットや顧客ニーズの分析等を行います。また権利化に関するサポートも合わせて実施したりします。
2.M&A支援、事業承継支援
中小企業の企業価値向上を目指したM&Aの支援や、それに伴う組織編成・組織移行のフォローを行います。
事業承継に関しては、承継にかかる実施計画から後継者育成・会社変革のサポートを行います。また後継者のいない中小企業の事業承継の支援として、戦略的な合併、M&A等の支援も行います。
3.中小企業の経営状況の診断
これは中小企業の経営戦略・財務・営業・人事・生産・情報システムなど総合的な観点で企業状況を分析し、課題や施策提言を行います。
中小企業診断士試験制度の中にも登場する「実務補習・実務従事」という中でも実際に訓練します。それほど主要な仕事と言うことですね!
※ご参考
4.中小企業向けの支援制度(融資等)の活用支援
中小企業向けに国や自治体、金融機関などから様々な支援制度が提供されています。ただ、残念ながらしっかりと活用できている中小企業は少ないことが実態です。
中小企業診断士は中小企業に応じた各種支援制度の活用支援を行います。2020年2月から猛威をふるっているコロナ対策支援制度の活用においても、多くの中小企業診断士が支援活動を行っています。
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いくつか中小企業診断士の活動・仕事内容をご紹介しましたが、これ以外にも中小企業診断士×本業の知識やダブルライセンスを活かし、人事制度作り・情報システム導入支援を行ったりなど、活動は多義に渡ります。
具体的な中小企業支援だけでなく、講演や教育訓練業務、執筆活動をされている方もいらっしゃいます。
また目線は違いますが、中小企業側が中小企業診断士を活用した成功事例なども参考になります。
>>平成28年度「中小企業診断士の活用成功事例」(中小企業診断協会)
最近知ったのですが、「中小企業診断チャンネル」の中で仕事紹介などの動画も掲載されていますので、ご興味あれば確認してみてください。
中小企業診断チャンネル
※2019年度の最優秀動画がわかりやすいかと思います!
>>「中小企業診断士の仕事」PR動画2019①(最優秀賞)
残念ながら2020年からまったく更新が止まってしまいました。コロナ影響なのか、担当者がいなくなってしまったのか、一時の気の迷いだったのか定かではなかいのですが、今後も更新されるかは微妙な雰囲気です^^;
中小企業診断士の独立状況
少し古い情報ではありますが、2016年に公表されたデータによると、独立+コンサル会社勤務の方が47.0%、企業内診断士の方が47.4%という結果が出ています。半分半分くらいですね。
【参考】
データでみる中小企業診断士2016年度版~中小企業診断士アンケート結果から~
統計データには独立+コンサル会社勤務の方のデータしかありませんが、やはり多いのは診断業務や経営指導と言った活動のようです。
企業内診断士の方は診断業務や副業やスキマ時間での支援制度活用支援に参加しているケースが多いと考えております(筆者周辺の企業内診断士情報です)。私自身も診断業務などを中心に実施しています。
まとめ
本記事では中小企業診断士の仕事や活動内容についてご紹介しました。
中小企業診断士資格のメリット等に惹かれて受験する方も少なくないと思いますが、せっかく取得を目指すのであれば、取った後の活動イメージもつかんでいただければ幸いです。
逆にまだ具体的なメリットがいまいち把握できていないという方は、関連記事をご確認いただければと思います。
それでは、また!
【関連記事】
おまけ(学習記録)
記事のおまけとして、記事投稿日の当時の学習記録を記していきます。
受験生の道しるべになれば幸いです。
・日時 :2015年4月27日(月) 勉強開始から「141日目」
・勉強時間:7.0H
・トータル:624.5H
・勉強内容:運営管理、過去問平成26年度+平成25年度+平成24年度+平成23年度
中小企業診断士1次試験、2次試験、実務補習関連の記事はこちら!
>>中小企業診断士 『1次試験』関連情報
>>中小企業診断士 『2次試験』関連情報
>>中小企業診断士 『実務補習・実務従事』関連情報
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>>中小企業診断士登録後の活動情報(資格更新・支援活動)
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