【2024年10月2日更新】
中小企業診断士2次試験はとても難しいというし、合格なんてできるのだろうか。自分には無理かも・・・。
中小企業診断士2次試験は難関と名高く、実際に何回もチャレンジしている人もいます。特にストレートの方は1次試験突破から2次試験まで3ヶ月弱と時間がありません。
ただ、相手を知らずにただ漠然と「難しい」と決めつけていては突破口は見えません。「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」。あの孫子兵法にもあるように、まずは敵を知り、攻略法を考えることが重要です。
そこで本記事では中小企業診断士 2次試験の概要紹介と難易度について分析していきたいと思います。
それでは、どうぞ!
中小企業診断士 2次試験の概要
中小企業診断士2次試験の基本情報
試験目的
中小企業診断士2次試験はそもそも以下の目的で実施されます。
第2次試験は、「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」に基づき、中小企業診断士となるのに必要な応用能力を有するかどうかを判定することを目的とし、中小企業の診断及び助言に関する実務の事例並びに助言に関する能力について、短答式又は論文式による筆記及び口述の方法により行います。
中小企業診断協会 令和6年度中小企業診断士第2次試験案内より引用
マークシート形式で幅広い知識を確認する「中小企業診断士1次試験」に対して、応用力と診断・助言に関する能力が問われるのが「中小企業診断士2次試験」です。
試験構成
中小企業診断士2次試験の構成は目的にもあるように「短答式又は論文式による筆記」及び「口述」の2段階形式になっています。
①筆記試験
筆記試験は例年10月下旬の日曜日に実施されます。中小企業診断士1次試験とは異なり以下の4科目を1日で実施します。ちなみに年によっては情報処理技術者試験と日程が被りますのでご注意を!
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ(組織・人事)
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱ(マーケティング・流通)
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲ(生産・技術)
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ(財務・会計)
この4科目をそれぞれ80分の時間で解いていきます。なお、1次試験とは異なり免除できる科目はありません。
②口述試験
口述試験は例年1月上旬~中旬の日曜日に実施されます(コロナ以前は12月でしたが、年をまたぐようになりましたね)。2次試験の筆記試験合格者のみが進む最終ステージです。
概ね筆記試験の中から2つの事例が取り上げられ、それに対して口頭で回答していく試験です。合格発表後1週間しか準備期間がありませんが、合格率は99%以上ですので安心してください。
口述試験の概要や難易度などは以下の記事にまとめています。
合格水準
筆記試験は1次試験と同じように4科目の平均点が60点以上、1科目も40点以下が無いことです。口述試験も60点以上です。
受験資格
中小企業診断士の2次試験の受験資格は、その年の1次試験合格者および前年の1次試験合格者です。
つまり1次試験合格後、2回まで2次試験に挑戦することが可能です。もし2回以内に合格できない場合は1次試験から再出発なってしまいます。
中小企業診断士2次試験の合格率推移
以下に、中小企業診断士2次試験の筆記と口述の合格率の推移をまとめました(現在は2023年最新データまで反映しています!)。
データは中小企業診断協会が提供している2次試験の統計情報を集計しています。
>>中小企業診断協会 過去の試験結果・統計資料
最難関とされる筆記試験の合格率は概ね20%弱くらいで推移しています。
これは実務補習の人数やら中小企業診断士の総数なんかで決まるとも言われています。。。
口述試験だけの合格率を見るとほぼ99.5%以上です。「たどり着いて、しゃべれば合格」と言われる理由です。
中小企業診断士2次試験に申し込んで挑戦しない方も結構な数いらっしゃいます。もったいないので必ずチャレンジしましょう。※但し体調不良などの場合は、コロナ感染が疑われる場合は別です。ご自身と診断士挑戦仲間の命を守りましょう!
また「筆記試験の受験者①と②」の違いは当日全科目受けたか否かです。たとえ手応えが無くても、事例4まで諦めずチャレンジしましょう!
中小企業診断士2次試験の回避方法(養成課程)
中小企業診断士には1次試験合格後、養成課程を受けることで2次試験を回避し、中小企業診断士になる方法もあります。メリット・デメリットはありますが、どうしても中小企業診断士になりたいという方は検討してもいいかもしれません。
その辺りは以下の記事にまとめておりますので、ご参考にどうぞ!
中小企業診断士 2次試験が難しい理由(考察)
中小企業診断士の2次試験が難しいといわれる理由は、大きく以下の3つが関係していると思われます。
2.採点基準・模範解答が不明
3.各資格校の解答プロセスや模範解答がバラバラ
注)口述試験は合格率が高いため、ここでは筆記試験に焦点を当てています。
ちなみに、筆記試験は4~5回受けているという方も珍しくなく、知り合いには10回以上受けた猛者もおります。
理由1:試験時間(80分)が短い
まずは筆記試験の時間(80分)が短いことです。
1問当たり3000字程度の与件文があり、図や表なども付いてきます。事例4の財務は文字数は少ないものの、図表が大量に出現します。加えて最大で200字必要な設問が5~8個ほど出題されます。
この文字数の多い与件文から情報把握・整理し、沢山の解答を作成するという作業を80分という短時間で行う必要があります。手間取っているとあっという間に時間がなくなります。
ただ、こちらは対策可能です! 自分流の解答プロセスを確立し、過去問を解く中でブラッシュアップしていけば心配しなくても大丈夫です。
解答プロセスとは何か、またどうやって構築していくかは以下の記事を参考にしてみてください。
理由2:採点基準・模範解答が不明
続いてが採点基準・模範解答が不明である点です。
中小企業診断協会の試験ページを見るとわかりますが、「出題の趣旨」しか掲載されません。
>>中小企業診断協会 中小企業診断士試験
また結果もフィードバックはされるのですが、A(60点以上)、B(50~59点)、C(40~49点)、D(40点未満)と曖昧な評価しかいただけません。
今でこそ、「情報開示請求」により細かな点数を把握可能になりましたが、いずれにしてもどのような採点方法で点数が付いているのかわかりません。
中小企業診断士2次試験にオススメのテキストの1つに「ふぞろいな合格答案」シリーズがあります。100%これだという採点基準は不明のままですが、再現答案とキーワードに対する期待点数などが細かく分析されていますので、こちらを活用することで合格に大きく近づくことが可能です。
現在は2024年の最新版であるエピソード17が発売されています!
具体的な「ふぞろいな合格答案」の使い方、おすすめの購入方法などは以下の記事をご覧ください。
理由3:各資格校の解答プロセスや模範解答がバラバラ
最後が各資格校の解答プロセスや模範解答がバラバラな点です。
これは理由2に近いですが、資格によって「とにかく部分点を積み重ねる手法」、「1点突破で解答する手法」、「キーワードを取り込む手法」など、解答作りのプロセスがバラバラです。
そのため中小企業診断士2次試験完了後に各校から出される模範解答もバラバラになります。
私は1次試験はTACテキストにお世話になっていましたが、2次試験はTACの模範解答を無視して勉強していました。今思うと資格校も通信講座利用しない独学だったことが、変な手法に染まらずに自分自身の納得できる手法を構築できた要因ではないかと考えています。
私が最終的にたどり着いた解答プロセスについては以下をご確認ください。
まとめ
本記事では中小企業診断士2次試験の概要と難易度についてご紹介しました。
2次試験は難易度が高く、これをやれば間違いなく合格できるなんて手法はご紹介できませんが、「この方法で合格できた(独学で、ストレートで)」をお伝えできると考え、各種記事をまとめています。
勉強法や解答プロセスは「パクり上等!、模倣上等!、工夫上等!」で確立していただければと思いますので、私の手法も活用いただければ幸いです!
それでは、また!
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おまけ(学習記録)
記事のおまけとして、記事投稿日の当時の学習記録を記していきます。
受験生の道しるべになれば幸いです。
・日時 :2015年2月10日(火) 勉強開始から「65日目」
・勉強時間:3.5H
・トータル:282.5H
・勉強内容:経営情報システム2,3,4章読込+学習マップ(1章)作成
中小企業診断士1次試験、2次試験、実務補習関連の記事はこちら!
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