【2024年11月7日更新】
中小企業診断士の更新要件である理論政策更新研修ってどんなことをするんでしょうか?
中小企業診断士は5年以内に「知識補充要件」と「実務要件」を満たすことで、更新登録することが可能です。その知識補充要件を満たすのに一番オーソドックスな方法が「理論政策更新研修」の受講です。
本記事では中小企業診断士の知識補充要件の1つである「理論政策更新研修」について、概要と私が受けた内容・感想をご紹介したいと思います。
それでは、どうぞ!
中小企業診断士更新要件「理論政策更新研修」とは
理論政策更新研修とは、中小企業診断士の登録更新要件の1つである「知識補充要件」を満たす事が可能な研修です。
中小企業診断協会や理論政策更新研修機関として認定されている一部の企業が提供しています。
研修時間は4時間以上と定められており、内容は中小企業診断白書の内容(現状や最新の政策等)を含むなどの要件はあるものの、機関によってテーマは分かれています(後半で私の受けたものをご紹介します)。
多くは6月~3月ごろに実施されていますが、地域(特に中小企業診断協会のもの)によっては回数が限られており、予約する際はご注意ください。ただ現在ではオンライン開催がされるなど、遠方のものにも参加できるようになりました。不幸中の幸いと行ったところでしょうか・・・。
主な機関の日程ページです。
中小企業診断協会
株式会社実践クオリティシステムズ
大塚商会
理論政策更新研修の内容と感想
では実際に私が受講した理論政策更新研修の内容と感想をご紹介します。登録から7年目ですので、6回分(今年度分はまだです)の理論政策更新研修についてお伝えします。
- 2017年:中小企業診断協会
- 2018年:大塚商会
- 2019年:中小企業診断協会
- 2020年:中小企業診断協会
- 2021年~2023年:中小企業診断協会(オンライン)
中小企業診断協会が開催する理論政策更新研修
1度目の診断士更新までに5回受講した中小企業診断協会が開催する理論政策更新研修の内訳は、3回は東京現地で受講し、2回はZoomのオンライン研修を受講しました。以降も基本はこの研修を受講しています。
47都道府県で開催しておりますが、回数が多く設けられているのが東京です。地域の制限はなく、どこで受けても構いません。金額は6,300円(消費増税の影響で少し値上がり)です。
中小企業診断協会が開催する理論政策更新研修の内容は前半・後半パートに分かれています。
前半パート:中小企業診断白書の内容
この前半パートは、理論政策更新研修として中小企業診断白書の内容を入れ込むことが必須であるため、設けられているパートだと思います。最新の中小企業診断白書をもとに中小企業の状況推移(診断試験1次試験のような感じ)や、更新・変更のあった中小企業政策について講義形式で実施されます。
時間は1時間程度です。大事なパートであることは重々承知ですが、講師の方の声のトーン次第では眠くなります・・・。
後半パート:地域毎の自由枠
こちらは開催日・地域毎に7~8個ほどのテーマからそれに沿った内容の研修になります。令和6年の理論政策研修のテーマは以下の7種類です。
① 中小企業の事業再構築支援
中小企業診断協会 理論政策更新研修のご案内ページより
② 中小企業の事業承継支援
③ 中小企業の伴走支援
④ 中小企業の人材戦略支援
⑤ 中小企業のイノベーション活動支援
⑥ 中小企業の海外展開支援
⑦ 危機を契機に「10年前倒しの経営革新プラン」を実行した伴走支援
(⑦は令和5年度中小企業経営診断シンポジウム「中小企業庁長官賞」受賞)
基本的には自分の興味のあるものを選ぶと良いのですが、土日開催を狙うとテーマ絞られてしまったりします。私の場合は2017年に国際化関連、2019年に起業・創業についての内容を受けました(テーマ名は若干変わっているかも知れません)。
こちらはグループワークなどもありますが、ほぼ講義形式です。テーマによってはパネルディスカッションなどがありますが、基本一方向の時間が多いです。
面白さは講師に依存します。2017年は正直うーん、という感じでした。逆に2019年は中小企業の起業支援に携わっている中小企業診断士が、びっくりする業種やドタバタ劇などをストーリー風にまとめながら重要なポイントを解説してくれたおかげで、非常に楽しいものでした。あっという間の3時間でしたね。
いろいろ書きましたが、一言で言えば「無難」な研修です。ただもっと活発な議論やグループワークをしたい方には物足りないかもしれませんね。
【2020年9月17日最新情報】
先日、東京の中小企業診断協会主催の理論政策更新研修参加してきました。コロナウィルスの影響でどんな対応をしているのかを確認するために調査がてらの潜入です。
まずコロナ対策ですが、2020年度の中小企業診断士1次試験や2次試験同様、マスク着用や入場時の体温測定などがあります。また人数も70名程度で3人掛けの長いすに1人、ソーシャルディスタンスを確保した配置となっておりました。
前半パートはあまり変化はありませんでしたが、後半パートはほぼ講義形式となりました。もし活発なグループワークを望むのであれば、オンライン開催のものがおすすめです。
【オンライン形式の研修について】
先日、診断協会主催のリモート研修がどんなものか確認するために参戦してきました。開催方法はZoomで、当日までにURLが送られてきます。カメラありでの参加なので背景設定や、部屋の掃除等はしかりしましょう(笑)
前半はいつも通りの講義形式で後半はチームに分かれてのディスカッションが少しありました。これまで参加者でのディスカッションなどが理論研修に必須でありましたが、コロナ影響でオフライン開催では実施出来てませんでしたが、こちらはリモートで無事復活といった感じです。
2022年12月もオフラインで参加しましたが、運営側も少しこなれた感が出てましたねw スムーズになってました!(2023年も同じ感じです)
ただ下記に記載する大塚商会に比べるとそこまでディスカッションは多くないので、もっと議論中心の理論研修を受講したい方にはやはり向いてないですね・・・。
大塚商会が開催する理論政策更新研修
続いては2018年に受講した大塚商会の理論政策更新研修です。参加のきっかけは大塚商会の中小企業支援サービスに登録していたおかげで、サービス開始の初回時に無料で参加できるお知らせが来たためです。
会場は東京で、300名ほどの中小企業診断士が集まっていました。参加者の中には知り合いもちらほら、またFacebookなで活動されている方も結構いらっしゃいました。
内容はこちらも前半・後半パートに別れていました。
前半パート:経営者の本音を引き出す質問手法
こちらは質問手法を用いて経営者へのヒアリングやインタビューの手法をシミュレーション形式で学びました。実務補習などでインタビュー経験はありましたが、これまで体系立てて学んだことはなかった(試験勉強中は手法名くらいだったため)ため、個人的には非常に有益でした。
後半パート:グループワークで学ぶ中小企業白書・中小企業政策
こちらは理論政策更新研修では必須の中小企業診断白書の内容を用いたグループワークです。診断協会のものは講義形式で少々退屈でしたので、思い切ったことをするなと少し感動しました。
大塚商会の理論政策更新研修は診断協会とは異なり、グループワークの時間を確保するなど、双方向的で飽きさせないような工夫が凝らされていました。現在はサービス開始から1年以上たち、東京以外でも開催されています。
今年度よりオンライン形式の理論政策更新研修も開催されていますので、参加が難しかったかたも気軽に参加できますね!
活動的な理論政策更新研修がしたい場合は大塚商会や診断協会以外の機関の研修を選択するのもありですね!(回数割引などもありますよ^^)
まとめ
本記事では中小企業診断士の更新に必要な知識補充要件である「理論政策更新研修」について内容と感想をご紹介しました。
基本的には知識補充はこの理論政策更新研修で要件を満たす方が多いと思います。計5回受けることになりますし有料ですので、せっかくなら楽しく知識が身につくものがいいですよね!
今は色々な機関が工夫を凝らした研修にしようと努力していますので、ぜひ面白そうな研修を見つけてみてくださいね!
それでは、また!
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おまけ(学習記録)
記事のおまけとして、記事投稿日の当時の学習記録を記していきます。
受験生の道しるべになれば幸いです。
・日時 :2015年5月25日(月) 勉強開始から「169日目」
・勉強時間:4.0H
・トータル:751.0H
・勉強内容:企業経営理論問題集120問目+企業経営理論総復習
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